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ニキビができたら皮膚科へGO!?病院で治療するメリットとは

公開 2019年3月13日
更新 2023年12月3日

特に思春期になると、多くの方に表れてくるのがニキビです。

日本人では約9割の人が経験するといわれるニキビは、青春のシンボルなどと呼ばれてもいます。
けれど、顔にできたものなどは目立つので、大きなストレスを感じている方も多いですよね。
症状が重い人もいれば軽い人も居ますが、大抵の方にとっては憎きモノでしょう。

そして、ひどいニキビができていても、もしかしたら思春期に誰にでもできるものだから、一時期の通過儀礼で仕方がないものだと思っているのではありませんか?

でも、ニキビができる原因は、あなたが思っているより複雑なものかもしれません。
見るたびに憂鬱になるニキビですが、あまりにも身近なために「こんな付き合い方で大丈夫」という、ある種の思い込みがあるのではないでしょうか。
清潔にしていればいつかは治ると信じ込んで、症状を悪化させてしまうことも考えられます。
ニキビの原因は一つではないことも多く、ニキビをはやく綺麗に治すためには、正しい知識が必要なのです。

そこで今回は、皮膚科でニキビ治療をするメリットなどをご紹介していきましょう。

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MBC・麻布十番 院長
立花 義浩
監修者

専門科目:皮膚科/美容皮膚科。北海道大学精神医学教室、北海道大学救急医学教室、東京慈恵医大救急医学教室にて修練を重ねた経験をもつ。また、銀座にて美容皮膚科医として、都内皮膚科クリニックにて、皮膚科医としての勤務経験をもつ。

まずニキビを知りましょう!

「尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう)」というのが、ニキビの正式な病名。
ニキビは皮膚の慢性炎症性疾患とされている、病気なのです。

ニキビといえば、顔や背中などにできる赤いブツブツであることが多いですよね。
これは毛包と呼ばれる、皮膚の中の毛根部分を袋状に包んでいる部分で炎症が起こっているために、赤く見えているからなのです。

個人差が大きいので、できはじめる時期やできる範囲などもそれぞれではありますが、思春期のニキビは小学校高学年からあらわれ、高校生くらいの年齢で悪化のピークを迎えることが多く、大人になるに連れ次第に軽くなるという経過をたどっていきます。
ニキビと聞くと、まず顔にできたものを思い浮かべると思いますが、額からできはじめ、頬なども含めて顔中に広がり、背中や胸にも広がることも多いのです。
一般的にいわれるピークの時期を過ぎても症状が軽くならなかったり、中には大人になってから、はじめて症状がでるという方もいます。

ニキビの原因と経過

ニキビの原因になるアクネ菌は、実は正常な皮膚の毛穴にもあります。
私たちの肌に常駐しているということになりますね。

ヒトの毛穴には毛根とそれを包む毛包があり、そこに汗を出すアポクリン汗腺や、皮脂を出す皮脂腺が付随しています。
分泌された汗や皮脂は、毛穴から皮膚の表面へ排出されますが、これは雑菌などから皮膚を守ったり、水分を保ったりするため。
暑い時には毛穴を開いて体温を外に逃したり、寒ければ毛穴を縮めたりして、体温が下がるのを防ぐ働きもします。

初期のニキビは、通常なら皮膚の表面に排出されるはずの皮脂が、毛穴の中に溜まってしまった状態で、外からだと白っぽく盛り上がって見えます。
この原因は、皮脂が過剰に分泌されたり、古くなった角質などで毛穴が塞がってしまったことによります。
また、ニキビの原因菌であるアクネ菌は空気が少ない状態で増える傾向があり、密閉された状態になると活動が活発になって、どんどん増殖していきます。
この時に毛穴が開き、詰まった皮脂が空気に触れて酸化した場合は、黒ずんでみえることもあります。

このような形でアクネ菌が毛穴の中で増殖していっても、出口が塞がれたままなので、排出されることはありません。
分泌され続ける皮脂と一緒になって、毛穴の中に溜まり続けることになります。
さらにこの皮脂を養分としてアクネ菌が益々増え続け…という悪循環に陥り、ニキビ部分は炎症を起こして赤く膨れてきます。

そこからまた重症化すると、炎症が激しくなることで膿を持つようになり、毛を包んでいる毛包の壁が破れて周辺にまで炎症が拡大してしまうことになります。
ここまでになると、外からも膿が黄色っぽく見えるばかりでなく、症状が収まったとしても色素が沈着してしまったり、いわゆるニキビあと(瘢痕)が残ることが多くなります。

元々皮脂の分泌が多い体質だったり、強いストレスを感じていたり、食生活や生活習慣が不規則であったりすることも、ニキビが悪化する原因として考えられています。
自分はニキビができやすいと感じている場合は、そういった点にも注意しましょうね。

どのレベルなら病院に行くべきかを知りましょう!

これまでニキビで皮膚科を受診したという方は、意外と少ないのかもしれません。
みんなできるものだから。
時期が来れば良くなるから。
そう考えて、もしかしたら自分で自分を納得させてしまっているのではないでしょうか。

けれど最初に言ったように、ニキビは皮膚の病気です。
症状が悪化してからでは受診しても手遅れで、痕が残ってしまうことがあるかもしれません。

病院に行くべきニキビとは

・赤や黄色のニキビがある

ニキビの原因と経過にも記載しましたが、赤いニキビは内部で炎症が起きて腫れ上がっている状態、黄色いニキビは炎症が進んで膿を持って重症化している状態です。
このようになってしまったら、なるべく速やかに医療機関を受診しましょう。
ここまで悪化している場合、治療に時間がかかったり、痕が残る可能性も考えられますから、症状が軽いうち、早めに受診するのが望ましいのです。

・OTC医薬品、いわゆる市販薬を一週間以上使用しても効果がみられないとき

ニキビが慢性化していて、市販薬では治りにくくなっているのかもしれません。
また、脂漏性皮膚炎、毛包炎、多嚢包性卵巣症候群などは、ニキビに似た症状があらわれるので、このような他の皮膚疾患であることも考えられます。
もしかしたら市販の薬が合わないケースかもしれませんから、症状が改善しない場合は皮膚科を受診しましょう。

・ニキビ以外の症状がある

ニキビができているのと同じ時期に他の症状が出たとしたら、別の重大な病気がありますよ、という身体からのメッセージなのかもしれません。
急に太ったり、月経の異常が見られた場合は、多嚢胞性卵巣症候である疑いもあります。
気になる場合は、皮膚科と共に内科も受診して、不安を取り除いておくのが好ましいでしょう。

・痛みや痒みがある場合

痛みや痒みが強い場合は、ニキビではない皮膚疾患の可能性もあります。
膿を持ったニキビが重症化した場合にも痛みや痒みが出ることがありますが、このような症状が出てしまったら、迷わず皮膚科を受診してください。
取り返しのつかない痕が残ってしまう可能性があるのですから、躊躇してはいけません。

・しつこいニキビの痕で悩んでいる

重症化したニキビだと、炎症や膿を持ったダメージが肌の表面だけでなく、真皮層と呼ばれる表皮の下の層にまで及んでいることもあります。
いわゆるクレーター状の痕がそれですが、こうなってしまうと肌のターンオーバーでは元に戻らないことも。
市販薬を使い続けたり、自己流のケアでそうなってしまうこともありますから、一刻もはやく皮膚科を受診してください。

医療機関で治療するメリットを知りましょう!

白っぽく見えるニキビで、洗顔や市販薬で症状が軽くなったり治ってしまうような場合には、皮膚科や医療機関での治療は必要ないかもしれません。

市販の薬などは手軽に使えますが、やはりその効果は限定的なので、少しでも気になるのであれば、皮膚科や医療機関を受診するべきです。

最大のメリットは、スバリ「プロに診て貰える」!

一般的な市販薬は、細かな症状に対応しているわけではありません。 しかし皮膚科だったら一人一人を診断して、その人の症状に合った処置や薬を処方してもらえます。 自分のニキビが嫌いで、あまり他人に見せたくないという方もいるかもしれませんが、相手はお医者さんです。 恥ずかしがることも、引け目に思う必要もありません。

結局費用が安い

医療機関で支払う費用には、ニキビが重症化していた場合は膿を出すなどの処置や、症状に対するアドバイス、飲み薬や、塗り薬のような外用薬の処方がありますが、これらは全て処置する人に合わせたものになります。
市販薬では効果が見込まれなくなってしまった症状でも、皮膚科の受診でそれ以上の悪化を防げる可能性が高くなります。

ただ、ニキビ痕の色素が沈着してしまった部位などの治療は、保険がきかない場合もありますから、しっかり訊いておくと良いでしょう。

何度も言いますが、ニキビは立派な病気です。
ニキビくらいでなどと考えずに、消えない痕が残ってしまう前に、しっかり医療機関を受診して相談してください。

鏡を覗くたびに憂鬱になるのはもうやめて、明るく楽しい気持ちで毎日を過ごせるようにしていきましょう。