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ニキビ内服薬「ビブラマイシン」の効果体感は「1~3週間」。炎症ニキビ・膿が溜まってしまったニキビの改善に効果的。

公開 2023年6月12日
更新 2024年4月21日

ビブラマイシンは抗生物質の一つで、ニキビの治療に効果がある内服薬です。ビブラマイシンはニキビの原因となるアクネ菌に対して作用することで、炎症と菌の増殖を抑えます。
ニキビの種類でいうと、赤ニキビや黄色ニキビに対して、菌の増殖や炎症を抑える効果が見込めます。

よくあるご質問

ビブラマイシンは即効性がありますか?

ビブラマイシンはアクネ菌に対して殺菌作用はありませんが、菌の増殖や炎症を抑える効果があります。
即効性はなく、通常の経過であれば、2週間~1ヵ月でニキビの症状が軽くなります。

ビブラマイシンはニキビに1日何回服用しますか?

1日目は200mgを1回又は2回に分けて服用し、2日目からは100mgを1回で服用します。症状によって服用する期間や用量が変わることもあります。

ビブラマイシンは寝る前に飲むとどうなりますか?

コップ1杯程度の多めの水で服用し、寝る直前の服用はさけるようにしてください。
(食道に長く留まってしまうと潰瘍を作ることがあります)

ビブラマイシンのデメリットは?

ビブラマイシンは幅広い菌に対して効果がありますが、副作用が起こる可能性もあります。
ビブラマイシンの服用中に気を付ける点を解説します。
・服用中は日光に当たらないよう注意する
・妊娠中や授乳中の方、8歳未満の方は服用しない
・牛乳や一部の薬、サプリメントと同時に飲むと作用が低下する

医師アイコン
MBC麻布十番 院長
山崎 禮子
監修者

聖マリアンナ医科大学医学部付属病院皮膚科、聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院皮膚科にて勤務したのち、医療法人社団奏愛会 おおふな皮膚科など皮膚科クリニックにて研鑽を重ね当クリニックにて勤務。

柏 あかり
薬剤師/医療ライター
柏 あかり
ライター

大新卒時よりドラッグストア薬剤師として調剤・OTCを幅広く経験。現在は医療ライターとして活動している。医療に関して、わかりやすく正確なコンテンツ作成を得意とする。

ビブラマイシンとは?ニキビ治療にも使われる抗生物質

ビブラマイシンとは?ニキビ治療にも使われる抗生物質

ビブラマイシンは抗生物質の一つで、ニキビの治療によく処方される内服薬です。ビブラマイシンはニキビの原因となるアクネ菌に対して作用することで、炎症と菌の増殖を抑えます。

抗生物質とは、細菌を死滅させたり細菌が増えるのを抑えたりする薬のことです。抗生物質は肺炎や化膿、ものもらいなど、細菌が原因となって起こる幅広い症状に対して使われます。

ビブラマイシンは抗生物質の中でもテトラサイクリン系というグループに分類される薬です。その中でも比較的副作用が少なく、ニキビ治療によく使われます。日本皮膚科学会が作成した「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023」によると、ビブラマイシンは炎症を伴うニキビに対してもっとも強く推奨されています。

ビブラマイシンが効くニキビと効かないニキビ

ビブラマイシンが効くニキビと効かないニキビ

ニキビは段階に応じて、4つの種類に分けられます。

ビブラマイシンが効果を現すのは、炎症が起きている赤ニキビと黄色ニキビです。理由も含めてビブラマイシンの効果を解説します。

炎症のないニキビには効きにくい

白ニキビはニキビの初期段階で、皮脂により角栓ができて白くふくらんだものを指します。黒ニキビは毛穴にたまった角栓が酸化することで、黒くポツッとして見えます。白ニキビ、黒ニキビの段階ではまだ炎症が起きていないため、ビブラマイシンを服用しても大きな効果は見込めません。

炎症を起こしたニキビには効きやすい

白ニキビ、黒ニキビから症状が進行すると、赤ニキビ、黄色ニキビができます。赤ニキビは炎症が起きて赤く腫れた状態、黄色ニキビはさらに膿が溜まって黄色く見える状態です。
ビブラマイシンは赤ニキビや黄色ニキビに対して、菌の増殖や炎症を抑える効果が見込めます。

ビブラマイシンには副作用がある?注意点も解説

ビブラマイシンは幅広い菌に対して効果がありますが、副作用が起こる可能性もあります。ビブラマイシンの服用中に気を付ける点を解説します。

服用中は日光に当たらないよう注意する

ビブラマイシンによる副作用の一つに、光線過敏症という症状があります。光線過敏症とは日光などの光が当たる部位に、激しい日焼けのような赤みが現れることです。
ビブラマイシンを服用している時は、直接日光に当たらないよう注意しましょう。日光を避けるのが難しい場合、ほかの薬を使った方がよい場合もありますので医師や薬剤師に相談してください。

妊娠中や授乳中の方、8歳未満の方は服用しない

ビブラマイシンの副作用の一つに歯牙着色があります。これは成長中の歯や骨に含まれるカルシウムに対して色素が沈着し、歯に灰色~黄褐色の着色が見られる症状です。歯牙着色を防ぐため、8歳未満のお子さんや妊娠中、授乳中の方はビブラマイシンを服用できません。

牛乳や一部の薬、サプリメントと同時に飲むと作用が低下する

カルシウムやマグネシウム、アルミニウムを含む薬やサプリメントと同時に服用すると、ビブラマイシンが体内へ吸収されにくくなります。ほかに服用している薬、サプリメントがある時は、医師や薬剤師に飲み合わせを確認してもらいましょう。
また、牛乳にもカルシウムが含まれています。ビブラマイシンを服用する時は多めの水で服用し、服用後2~3時間は牛乳を飲まないよう注意が必要です。

症状がよくなっても、自己判断で薬を中止しない

症状がよくなっても、自己判断で薬を中止しない

症状が落ち着いてからも、一定期間は菌の増殖を抑える必要があります。また、抗生物質はむやみに中止してしまうと耐性菌*が生まれてしまうリスクもあります。医師は症状や状態に合わせた日数の薬を処方していますので、処方された日数の薬を飲み切りましょう。

ビブラマイシンは市販でも買える?

ビブラマイシンは市販薬として販売しておらず、購入するには医師の処方せんが必要です。抗生物質の内服薬は使い方を誤ると耐性菌*を生み出してしまうリスクがあるため、安全に服用するには医師の判断が欠かせません。

処方せん医薬品をネットで販売していることもありますが、自己判断で使用すると効果が見られなかったり思わぬ副作用につながったりする可能性があります。必ず医療機関を受診した上で、処方された日数分を正しく服用しましょう。

ビブラマイシンの価格

ビブラマイシンを処方する場合は保険診療の適用が可能です。
保険診療で使える薬には塗り薬、抗生物質の内服薬があり、併用することもあります。ニキビ治療にはビブラマイシンのほか、同じテトラサイクリン系のミノマイシンという薬がよく処方されます。

ビブラマイシンの規格は50mg、100mgの2種類です。費用はそれぞれ12.5円/錠(50mg)、22円/錠(100mg)かかります。薬によってはより安価なジェネリック医薬品の取り扱いもありますが、2023年6月現在ビブラマイシンのジェネリック医薬品は販売されていません。

ビブラマイシンを1週間分処方された場合、通常であれば100mg錠を合計で8錠(初日に2錠・以後1日1錠6日分)受け取ることになります。この場合3割負担の患者さまだと薬剤費は52.8円です。実際に薬を受け取る場合、この薬剤費に加えて診療費などの費用がかかります。

ビブラマイシンは炎症が見られる赤ニキビや黄色ニキビには有効ですが、炎症のないニキビやニキビ跡に対してはほかの治療法が有効です。症状によっておすすめの治療法は異なりますので、ニキビに悩んでいる方は一度クリニックでご相談ください。

当院でのニキビ治療法一覧

当院でのニキビ治療法一覧

当クリニックで行う保険診療と保険外診療のニキビ治療についてまとめました。治療を受ける際の参考にしてください。

<保険診療>

治療法 対応できる
ニキビの種類
効果が出るまでの
期間
費用
ベピオゲル
(外用薬)
白ニキビ、赤ニキビ、黒ニキビ 2〜3ヶ月 ペピオゲル1,401円/1本15g
ベピオローション1,471円/1本15g
ディフェリンゲル
(外用薬)
白ニキビ、赤ニキビ、毛穴の詰まり 3ヶ月 1,236円/1本15g
保険適用3割負担で370.8円/1本15g
アクアチム
(外用薬)
赤ニキビ 1週間~1ヶ月 軟膏 1本(10g)245円
ローション1本(20ml)490円
クリーム 1本(10g)245円
ダラシン
(外用薬)
赤ニキビ、黄ニキビ 2週間~1ヶ月 ダラシンTゲル1本10g 329円
ダラシンTローション1本 20ml 658円
ビブラマイシン
(内服薬)
赤ニキビ、黄色ニキビ 1~3週間 12.5円/錠(50mg)
22円/錠(100mg)
保険適用3割負担
ミノマイシン
(内服薬)
赤ニキビ、黄色ニキビ 1~3週間 1錠19.10円
12歳以上のざ瘡
1回50mg〜100mg 経口1回〜2回
面ぽう圧出 白ニキビ、黒ニキビ 直後〜 490円/回の3割負担
べピオゲル(外用薬)
対応できる
ニキビの種類
白ニキビ、赤ニキビ、黒ニキビ
効果が出るまでの期間 2〜3ヶ月
費用 ペピオゲル1,401円/1本15g
ベピオローション1,471円/1本15g
ディフェリンゲル(外用薬)
対応できる
ニキビの種類
白ニキビ、赤ニキビ、毛穴の詰まり
効果が出るまでの期間 3ヶ月
費用 1,236円/1本15g
保険適用3割負担で370.8円/1本15g
アクアチム(外用薬)
対応できる
ニキビの種類
赤ニキビ
効果が出るまでの期間 1週間~1ヶ月
費用 軟膏 1本(10g) 245円
ローション1本(20ml) 490円
クリーム 1本(10g) 245円
ダラシン(外用薬)
対応できる
ニキビの種類
赤ニキビ、黄ニキビ
効果が出るまでの期間 2週間~1ヶ月
費用 ダラシンTゲル1本10g 329円
ダラシンTローション1本 20ml 658円
ビブラマイシン(内服薬)
対応できる
ニキビの種類
赤ニキビ、黄色ニキビ
効果が出るまでの期間 1~3週間
費用 12.5円/錠(50mg)
22円/錠(100mg)
保険適用3割負担
ミノマイシン(内服薬)
対応できる
ニキビの種類
赤ニキビ、黄色ニキビ
効果が出るまでの期間 1~3週間
費用 1錠19.10円
12歳以上のざ瘡 
1回50mg〜100mg 経口1回〜2回
面ぽう圧出
対応できる
ニキビの種類
白ニキビ、黒ニキビ
効果が出るまでの期間 直後〜
費用 490円/回の3割負担

<保険外診療>

治療法 対応できる
ニキビの種類
効果が出るまでの
期間
費用
ケミカル
ピーリング
・白ニキビ、赤ニキビ、黒ニキビ
・ニキビ跡
6ヶ月〜
(1ヶ月1回ペースで6回〜)
4,500円~20,000円
イオン導入 ・白ニキビ、赤ニキビ、黒ニキビ
・ニキビ跡
3ヶ月〜
(1週間に2回ペースで3ヶ月〜)
5,000〜15,000円
ダーマペン ・白ニキビ、赤ニキビ、黒ニキビ
・ニキビ跡
・その他(毛穴の開き、クレーターなど)
7ヶ月〜
(1ヶ月半〜2ヶ月に1回のペースで5回〜)
20,000〜30,000円
ポテンツァ ・白ニキビ、赤ニキビ、黒ニキビ
・ニキビ跡
・その他(毛穴の開き、クレーターなど)
4ヶ月半〜
(1ヶ月半〜2ヶ月に1回のペースで3回〜)
100,000〜200,000円
フォトフェイシャル
(ステラM22)
・白ニキビ、赤ニキビ、黒ニキビ
・ニキビ跡
・その他(毛穴の開き、クレーターなど)
5ヶ月〜
(1ヶ月に1回のペースで5回〜)
10,000〜50,000円
ケミカルピーリング
対応できる
ニキビの種類
・白ニキビ、赤ニキビ、黒ニキビ
・ニキビ跡
効果が出るまでの期間 6ヶ月〜
(1ヶ月1回ペースで6回〜)
費用 4,500円~20,000円
イオン導入
対応できる
ニキビの種類
・白ニキビ、赤ニキビ、黒ニキビ
・ニキビ跡
効果が出るまでの期間 3ヶ月〜
(1週間に2回ペースで3ヶ月〜)
費用 5,000〜15,000円
ダーマペン
対応できる
ニキビの種類
・白ニキビ、赤ニキビ、黒ニキビ
・ニキビ跡
・その他(毛穴の開き、クレーターなど)
効果が出るまでの期間 7ヶ月〜
(1ヶ月半〜2ヶ月に1回のペースで5回〜)
費用 20,000〜30,000円
ポテンツァ
対応できる
ニキビの種類
・白ニキビ、赤ニキビ、黒ニキビ
・ニキビ跡
・その他(毛穴の開き、クレーターなど)
効果が出るまでの期間 4ヶ月半〜
(1ヶ月半〜2ヶ月に1回のペースで3回〜)
費用 100,000〜200,000円
フォトフェイシャル
(ステラM22)
対応できる
ニキビの種類
・白ニキビ、赤ニキビ、黒ニキビ
・ニキビ跡
・その他(毛穴の開き、クレーターなど)
効果が出るまでの期間 5ヶ月〜
(1ヶ月に1回のペースで5回〜)
費用 10,000〜50,000円

ビブラマイシンについてよくあるQA

ビブラマイシンについて、よくある質問とその答えをまとめました。ビブラマイシンを使う上で疑問に思うことがあれば、まずこちらをチェックしましょう。

Q. ビブラマイシンのような抗生物質は長期間服用するとよくないですか?

耐性菌*を防ぐため、「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023」では原則3ヶ月までの服用が推奨されています。
抗生物質を自己判断で服用したり中止したりすると、菌を十分に抑えることができない可能性があります。処方されている期間は、医師の指示通りに服用を続けることが大事です。

Q.ビブラマイシンを飲んでいる時はアルコールを飲んでもよいですか?服用後何時間後ならOK?

ビブラマイシンとアルコールの飲み合わせについては報告されていませんが、アルコールによりニキビの症状が悪化する可能性はあります。
肝臓は体内を解毒する働きがありますが、アルコールを飲むことで肝臓に負担がかかると、解毒する働きが低下します。加えてアルコールやおつまみに含まれる糖分、脂質などの成分がニキビの元となる恐れも。少なくともニキビの症状がよくなるまでは、アルコールを控えましょう。

Q. ビブラマイシンの飲み方は?1日何回服用するの?

1日目は200mgを1回又は2回に分けて服用し、2日目からは100mgを1回で服用します。症状によって服用する期間や用量が変わることもあります。

*耐性菌:細菌やウイルスが薬に対する抵抗力を持ってしまって、薬が効かなくなること